コロナウィルス 指定感染症何類?
2021年7月29日(木)/スタッフ日記
昨日は仙台に台風が上陸し、異常気象を実感する今日この頃です。何とか無事過ぎ去ってくれたようでホッとしています。
さて、今日は指定感染症について書いてみたいと思います。指定感染症、あまり耳なじみのない言葉かもしれません。
日本でも現在新型コロナウィルス感染症が蔓延していますが、これまでも数多くの感染症によって苦難を経験してきました。感染症が蔓延するたびに差別や偏見も存在していた事実もあります。ハンセン病やエイズなどがあげられるでしょうか・・・。悲しい歴史ですね。
そのような歴史の中で、感染症の患者さんの人権を尊重しつつ、良質かつ適切な医療の提供を確保し、感染症に迅速かつ的確に対応することが求められていたたという背景があり、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」が制定されました。(平成十年法律第百十四号)
こちらの法律の第一条には:この法律は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関し必要な措置を定めることにより、感染症の発生を予防し、及びそのまん延の防止を図り、もって公衆衛生の向上及び増進を図ることを目的とする
と記載してあります。ですので、発生の予防、まん延防止を目的としている法律です。
このようなことから、今保健所の方々がコロナ陽性になった方や濃厚接触者の方に一人ずつ電話をかけて聞き取り調査し、まん延防止に努めて下さっています。
前置きが長くなってしまいましたが、この法律で制定されている感染症は1類から5類に分けられています。1類はエボラ出血熱やペストなど、インフルエンザは5類に分類されます。 では新型コロナ感染症は?
新型コロナ感染症は現在「2類感染症」に分類されています。ですので、医療機関では発熱のある方の診察の際にはガウンやフェイスシールド、キャップなどを使用して診察をしたり、時間帯や空間を分けて診察をしています。また、当院でも患者様に多くのことをお願いしている次第です。
一体どのような状態になれば5類感染症に下がるのか、イギリスのようにすべての規制を外すタイミングはどのような状況になればできると考えているのか現段階では政府のほうから何も発表はありません。
このような法律もあるので、緊急事態宣言を出すのは仕方がないと思いますが現在どのような情報が集まっていてどの段階にあるのか、今後の見通しはどう考えているのかなどの道筋が見えてくると自粛継続もしやすいかもしれないですね。
長くなってしまいました。今まで人類が経験した多くの感染症も多くのものが終息しています。明けない夜はないを信じて、もう少し発生予防、まん延防止にご協力いただけましたら幸いです。 著:木島 典子