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遠隔転移する悪性の乳がんとの向き合い方

遠隔転移する悪性の乳がんとの向き合い方

癌には悪性と良性があり、良性であれば腫瘍とは言え、自律的な増殖をするものの浸潤性を持たず、発生した場所で増殖するのみで、癌のみをしっかりと切除すれば生命にさほど問題が無いです。

 

一方、悪性とは、自律的ではなく制御不能となり、周辺組織の細胞をも巻き込み、血管から栄養を得て、どんどんと無作為に正常細胞を巻き込み、浸潤してやがて転移を起し、最悪はしに至るという非常に恐ろしいものです。

 

近年、女性の疾病として乳がんの患者は増加の一途をたどり、とくに30代から40代の若年女性の患者が非常に増えています。

 

近年30代から40代の若年女性の患者が増えています
2007年の統計では他のがんを超えて、女性が掛かる癌のトップとなり、死亡率は60代以上の高齢期を迎える人がもっとも高く、若い人は、高齢女性に比べて死亡率そのものは低いですが、乳がんの恐ろしいところは転移や再発率が比較的高いというところです。

 

乳がんの治療は手術・放射線治療・抗がん剤治療と3つの方法があり、ステージや進行度によっては、それらの治療を組み合わせて行なわれることがあり、発見した時期によりこの方法が大きく変わります。

 

癌が小さな状態で早期発見となれば、悪性であっても他の臓器に遠隔転移してなければ、手術での切除のみで根治も十分い可能で、乳房を残した温存手術も可能であります。

 

悪性の場合切除しても再発する可能背も
ただ、悪性の場合に癌を完全に切除しても、血液を栄養として成長している過程から、血液内に癌細胞が存在し、温存手術後の残った乳房に癌が再発する場合があり、また、その後の転移で脳や肺、肝臓などの多臓器に遠隔転移として再発する場合があります。

 

このことから再発する部位によって局所再発や遠隔転移再発と言い分けられます。

 

乳がんが成長することで、元々乳房に発症した癌がリンパ液の流れに乗って多臓器に行き渡ることがあります。

 

ただ、この場合、転移性乳癌と言い、肺に転移したと言っても肺癌ではなく、乳がんのまま成長を続けるのです。

 

再発が乳房だけに留まる局所再発であった場合、再度治療効果を期待することは可能で根治も夢ではありませんが、一方、遠隔転移した乳がんを完全に治すということは非常に困難んで、このような状態となると根治目的の治療ではなく、生命維持とQOLの向上が目的となり、自身のがん治療として最適な方法を探すことで、延命効果が期待できるということはあるでしょう。

 

また、化学療法で分子標的薬を用いた治療で延命効果や癌の縮小が認められる臨床が進み、進行性の癌患者でも、上手くコントロールして何年も生存している人もおられます。

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